佐藤行政書士事務所
行政書士 佐藤博英のブログ

建設業許可申請1

建設業者に対する社会保険加入強化策について

平成24年5月1日付けで「建設業法施行規則の一部を改正する省令」が公布され、健康保険・厚生年金保険・雇用保険に加入していない事業者に対して強化策が採られています。

強化策は、平成24年11月1日から建設業許可上と工事現場上の両面から実施されています。

詳細はこちらでご確認下さい。

 PDF  建設業者に対する社会保険加入強化策について(270KB)


はじめに

建設業を営む場合で、「軽微な建設工事」のみを請け負う場合は建設業の許可を受ける必要はありません。

「軽微な工事」の内容

建築一式工事:(1)か(2)のいずかに該当する工事


(1)1件の請負額が消費税込みで1,500万円未満の工事

(2)延べ床面積150平方メートル未満の木造住宅工事


建築一式工事以外の工事:1件の請負額が消費税込みで500万円未満の工事


建設業の許可業種

全部で29種類あります。

詳細はこちらでご確認下さい。 
 PDF  許可業種の略称と工事内容について(218KB)


許可の種類

大臣許可と知事許可

(1)知事許可

一つの都道府県内にのみ営業所を置いて建設業を営む場合に必要な許可です。

(2)大臣許可

複数の都道府県に営業所を置いて建設業を営む場合に必要な許可です。

特定建設業と一般建設業

(1)特定建設業許可

建設工事の発注者から直接、元請業者として受注した1件の建設工事について、下請負代金合計額が消費税込み4,000万円 (建築一式工事は6,000万円)以上となる契約をして下請負業者に施工させる場合に必要な許可です。

(2)一般建設業許可

特定建設業許可が必要ではない工事のみを施工する場合に必要な許可です。


許可の基準

一般建設業の場合

(1) 経営業務の管理責任者がいること

法人なら常勤役員(会計参与・監査役・監事を除く)1名、個人事業なら事業主本人又は支配人のうち1名について、次のいずれかの条件を満たした方が該当します。

イ:許可を受けようとする建設業に関し、5年以上の経営業務管理責任者としての経験がある者

ロ:イと同等以上の能力があると認められた者(ⅰからⅲまでの一つに該当する)

 i.許可を受けようとする業種以外の建設業に関して、次のいずれかに該当する者

  a:6年以上の経営業務管理責任者としての経験がある者

  b:経営業務執行に関し、取締役会の決議により取締役会又は代表取締役から権限を委譲され、
    その権限に基づき執行役員等として6年以上の経営業務を管理した経験がある者

 ii.許可を受けようとする業種に関し、経営業務管理責任者に準じる地位にあって次のいずれかに該当する者

  c:経営業務執行に関し、取締役会の決議により取締役会又は代表取締役から権限を委譲され、
    その権限に基づき執行役員等として6年以上の経営業務を管理した経験がある者

  d:6年以上経営業務を補佐した経験がある者

 iii.(1)及び(2)以外で国土交通大臣がイと同等の能力があると認めた者

(2) 専任技術者が営業所毎に配置されていること

次のいずれかの条件を満たした方が該当します。

イ: 許可を受けようとする業種に対応する高校の所定学科を卒業後5年以上その業種の実務経験がある者、又は大学の所定学科を卒業後3年以上その業種の実務経験がある者

ロ: 学歴を問わず10年以上許可を受けようとする業種の実務経験がある者

ハ: 許可を受けようとする業種に対応した国家資格などを有する者

 → 指定学科の詳細はこちらでご確認下さい。  PDF  技術者の指定学科一覧表(290KB)

 → 国家資格の詳細はこちらでご確認下さい。  PDF  一般建設業の許可業種と該当する国家資格等の一覧表(186KB)

(3) 誠実性を有していること

法人である場合は、その法人、その法人の役員、相談役、顧問、発行済株式の5%以上の株式を有する個人株主、出資総額の5%以上に相当する出資をしている個人出資者、営業所長などの政令第3条使用人が、個人事業者の場合は、事業主本人又は支配人が、請負契約に関して、不正又は不誠実な行為をする恐れが明かな者ではないことを指します。

(4) 財産的基礎又は金銭的信用を有していること

次のいずれかに該当しなければなりません。

i.自己資本が500万円以上あること

ii.500万円以上の預金残高がある又は金融機関から500万円以上の融資を受けられること

iii.直前5年間建設業許可を受けて継続して営業していた実績があること

(5) 欠格要件に該当していないこと

詳細はこちらでご確認下さい。 
 PDF  欠格要件について(74.7KB)


- 補足説明 -

(1) 「経営業務の管理責任者」について

a.経営業務管理責任者としての経験とは、営業取引上対外的に責任を有する地位にいたことを意味し、具体的には、株式会社・有限会社の取締役、委員会設置会社の執行役、合同会社の業務執行社員、合資会社・合名会社の無限責任社員、法人格がある組合等の理事、個人事業主などを指します。

b.イに記載した条件には、建設業法施行令第3条使用人(従たる営業所の責任者のことです)として5年以上登録されていた方を含みます。また、ロのⅰ-aに記載した条件には、建設業法施行令第3条使用人として6年以上登録されていた方を含みます。

この経験に基づいて申請をしようとする場合は、該当年数分の建設業許可申請書類控え一式 (原本)と、該当年数分の建設業変更届出書類一式(原本)の両方を申請先の都道府県庁担当部署等に提示の上、これらのコピーを提出する必要があります。

c. ロのⅰ-bや、iiに記載した条件に基づいて申請しようとする場合は、事前に都道府県庁担当部署等に必要書類を提示して、認定を受ける必要があります。

(2) 「専任技術者」について

ロの10年以上の実務経験には、緩和措置を受けられるケースがあります。

a.土木一式工事の実務経験と、4つの専門工事(とび・土工工事、しゅんせつ工事、水道施設工事、解体工事に限る)のいずれか一つの実務経験年数合計が12年以上あり、且つ、4つの専門工事のいずれか一つの実務経験年数が8年を超える場合は、該当する専門工事の経験年数が10年に満たなくても、専門工事の専任技術者としての実務経験が認められます。

b.建築一式工事の実務経験と7つの専門工事(大工工事、屋根工事、内装仕上工事、ガラス工事、防水工事、熱絶縁工事、解体工事に限る)のいずれか一つの実務経験年数合計が12年以上あり、且つ、7つの専門工事のいずれか一つの実務経験年数が8年を超える場合は、該当する専門工事の経験年数が10年に満たなくても、専門工事の専任技術者としての実務経験が認められます。

c.とび・土工工事と解体工事の実務経験年数合計が12年以上あり、且つ解体工事の実務経験年数が8年を超える場合は、解体工事について経験年数が10年に満たなくても専任技術者としての実務経験が認められます。

d.大工工事と内装仕上工事の実務経験年数合計が12年以上あり、且つどちらかの実務経験年数が8年を超える場合は、その工事について経験年数が10年に満たなくても専任技術者としての実務経験が認められます。

(4) 「財産的基礎又は金銭的信用を有していること」について

i.自己資本とは

法人の場合: 直近の決算書にある貸借対照表の「純資産の部」の合計額を指します。設立されてから決算期を未だ1回も迎えていない場合は、資本金の額を指します。

個人の場合:青色決算報告書にある貸借対照表の(「元入金」+「事業主借」+「青色控除前の所得金額」)-「事業主貸」+「負債の部にある利益留保性の「引当金及び準備金」により算出されたものを指します。

【注意】

個人で自己資本額が規定以上あることを証明する場合は、青色決算報告書も地方整備局又は都道府県へ提出することとなります。
青色申告を選択していない方、青色申告を選択しているが貸借対照表の記載がない又は不十分な場合、この方法で証明は受けられません。

ii.500万円以上の預金残高について

申請者名義の口座がある金融機関から残高証明書の発行を受けて下さい。この残高証明書に記載されている残高日は、申請書を提出する日から数えて1ヶ月以内のものでなければなりません。また、複数の金融機関から証明書の交付を受ける場合は、残高日は同一日として下さい。

iii.「直前5年間建設業許可を受けて継続して営業していた実績があること」について

これは、更新、業種追加、許可換え新規、般・特新規の各申請時だけの取り扱いです。


特定建設業の場合

(1) 経営業務の管理責任者がいること

対象者及び条件は、一般建設業の場合と同じです。

(2) 専任技術者が営業所毎に配置されていること

次のいずれかの条件を満たした方が該当します。

イ: 許可を受けようとする業種に対応した一級の国家資格を有する者

ロ: 一般建設業の専任技術者要件イ・ロ・ハに該当し、且つ元請として4,500万円以上

(昭和59年10月1日以前については1,500万円以上、平成6年12月28日以前については3,000万円以上)の工事について指導監督的な実務経験がある者

ハ: 大臣特別認定者

(3) 誠実性を有していること

一般建設業の内容と同じです。

(4) 財産的基礎又は金銭的信用を有していること

申請直前の決算について、次の全てに該当していなければなりません。

i.欠損の額が資本金の20%を超えていない

ii.流動比率が75%以上あること

iii.資本金が2,000万円以上あること

iv.自己資本が4,000万円以上あること

(5) 欠格要件に該当していないこと

一般建設業の内容と同じです。



- 補足説明 -

(2) 「専任技術者」について

指定建設業として定められた次の7業種の専任技術者は、一級の国家資格者、技術士法による技術士、大臣特別認定者のいずれかである必要がありあます。

a.土木一式工事
b.建築一式工事
c.電気工事
d.管工事
e.鋼構造物工事
f.ほ装工事
g.造園工事

(4) 「財産的基礎又は金銭的信用を有していること」について

ii.流動比率の計算方法は次の通りです。

  流動資産÷流動負債×100

iv.自己資本の内容は一般建設業と同じです。